熱力学-その1-

熱力学という学問について

今回から熱力学に関して説明していきたいと思います。熱力学がエネルギーの学問といっても過言ではないです。エネルギーとは「形態を変えながら仕事に変換できるもの」と言えます。熱力学は最たるもので、熱というエネルギーが圧力や温度といったマクロな量や原子や分子の運動といったミクロな量に変換できる学問です。

物質の真理

今回は特に私が最も成功したと思える熱力学という学問の側面を紹介したいと思います。私はこの記事この記事で説明しているように趣味で研究をしています。この研究を進めるにあたって本物の研究者さんほどではないですが、勉強してきました。勉強や研究を進めていくうちに感じたことを紹介します。まず、世の中に存在するすべての物質は”落ち着く”な方向に進み、より”均等”になっていく方向へ進むということが真理です。専門的な用語だとエネルギーが低い方向へ進み、エントロピーが増える方向進むとなります。これがなぜと言われると自然の摂理としか言えません。これを真理とし熱力学を説明してきます。

今回のキーワードは温度、エネルギー、エントロピー

世の中にある存在するすべての物質はエネルギーが低い方向に進むと言いましたが、どんなエネルギーが低くなれば自然を捉えることができるでしょうか?運動エネルギー?、位置エネルギー?
どれも正解なのですが、今回注目するのは自由エネルギー、特にギブスの自由エネルギーという量になります。まず、自由エネルギーというのは何か?ですが、分かりやすく説明しているサイトがありましたので、こちらを参考にします。このサイトでは自由エネルギーのイメージを「今の状態を維持しようとするエネルギー変化させようとするエネルギーの差」と書いてあります。これは非常に分かりやすいイメージです。

今の状態を維持しようとするエネルギー

ある物質は温度や圧力が同じならその状態(固体、液体、気体など)を保とうとします。例えば、1気圧-25℃の部屋に水を置いておけば液体のまま存在します。急に沸騰したり、凍ったりしません。この温度、圧力でも水表面は目で見えないレベルで蒸発しています。表面はバルク(表面から十分離れた位置)に比べエネルギーが高く安定ではないので、変化しやすい状態にあるためです。グラフにすると下図のようになります。

では、なぜバルクはその状態を保とうとし、表面は変化しやすいのでしょうか?その理由は仲間がいるかどうかです。バルクは水分子がたくさん存在し、仲間がたくさんいます。しかし、表面は水分子以外に気体中の分子も存在し、水分子にとって仲間ではありません。なので、エネルギーが大きくなります。詳しくは別の記事や研究を進めていくうちに説明していきます。

変化させようとするエネルギー

先ほどまではエネルギーを小さくし、安定しようとするエネルギーでしたが、次は変化させようとするエネルギーです。これは温度とエントロピーの積が該当します。エントロピーはよく乱雑さを示す量と言われます。ここで大事なのはエントロピーは外部からエネルギーが与えられない限り常に極大値をとります。これをよく例えられるのが部屋です。人が掃除(エネルギーを与える行為)しない限り、部屋の乱雑さ常に増えていくイメージです。

エントロピーの概念はなんとなく理解してもらえたと思います。しかし、これはエネルギーではなく、このエントロピーに温度をかけなければエネルギーになりません。なぜかは歴史的背景があるようです(勉強しなおします)。エントロピーと温度の積が変化させようとするエネルギーになります。

ギブスの自由エネルギー

これでギブスの自由エネルギーの議論ができます。状態を維持しようとするエネルギーをH、変化させようとするエネルギー(温度×エントロピー)をT×Sとします。自由エネルギーGはそれらの差なので

G=H-TS

となります。Gが小さくなればなるほど自然を捉えることができます。Hを小さくすれば小さくするほど、Sを大きくすれば大きくするほどGは小さくなります。つまり、温度(T)が一つ決まればエネルギーが低い方向へエントロピーは大きくなる方向へ物質は状態を変化させていきます。これをシミュレーションしてみましょう。0~1000 Kまで温度を変化させたときの適当なHやSを変化させてGの分布をみましょう。これのコードは後日。

Gが小さいところ(濃い青)が物質が現実に存在できる範囲になります。今回の系では温度が低い段階ではこの範囲が狭いですが、高温になるにつれ徐々に範囲が広くなっていきます。高温になり、徐々に存在できる範囲が広がればその場所にずっと留まる必要はなく、エネルギーとエントロピーを変えながら移動することができます。どうやってエネルギーやエントロピーを変えるかは次回の記事に書きます。
今回の注目点は「温度によって物質が現実に存在できる範囲が広がり、いろんな所(状態)に遷移することができるようになる」ということです。

まとめ

今回は熱力学について解説しました。初回から非常に難しい内容でしたが、エネルギーやエントロピー、自由エネルギーなど熱力学の要となる部分をイメージやシミュレーションを使ってできるだけわかりやすく説明できるようにしました。これらについて詳しい説明は参考書などに任せますが、イメージやシミュレーションと絡めて説明しているのは少ないと思いましたので、本記事を書きました。もし、学習の助けなどになれば幸いです。

2023/9/4 J.A.

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