15分で分かるシュレディンガー方程式(量子力学-その1-)

はじめに

量子力学についてイメージを使って私なりの理解方法を紹介したいと思います。
量子力学を大学の時に習いましたが、理解するのに大変苦労しましたので、初学者さんや教養のために学びたい方のためにイメージを使って紹介します。厳密ではないですがイメージを持っておいて参考書や授業などを聞くと理解しやすいと思います。多少難しいと思いますが、量子力学を知ることはいろんな意味で役に立つを思いますので、頑張って勉強しましょう。

シュレディンガー方程式

はじめに

はじめは歴史的な話から始めるべきでしょうが、こちらは参考書などにお任せします。過去の科学者さんたちが量子力学を見つけるための苦労が書かれています。本記事は量子力学の真髄から話したいと思います。さて、量子力学の基礎方程式はシュレディンガー方程式です。シュレディンガー方程式は下図の式になります。本記事を読んでいる方は初学者さんや量子力学を学び直しの方が多いと思います。そこで、この式を厳密な説明は参考書などにお任せして、シュレディンガー方程式が訴えたいイメージを私なりの解釈を含め説明したいと思います。

シュレディンガー方程式のイメージ

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シュレディンガー方程式でのインプットは括弧の中身になります。括弧の中身は大きく分けて2つの項で構成されています。運動エネルギーの項とポテンシャルエネルギーの項になります。これらのインプットからミクロな状態(存在できる位置や安定な構造など)を知ることができます。その状態は波動関数と呼ばれる関数で得ることができ、その状態がどのくらいのエネルギーを持っているかを固有エネルギーという形で知りことができます。厳密にはきちんと議論すべきですが、本記事ではなんとなく理解して、参考書などを読み進めるお手伝いをします。上記説明でも少し堅苦しいですので、最も身近なイメージで説明します。

ポテンシャルエネルギーのイメージ

シュレディンガー方程式の重要な因子はポテンシャルエネルギー、波動関数、固有エネルギーです(運動エネルギーも重要ですが、今回はただの微分という演算子とだけとします)。これら3つを身近なことに置き換えると、ポテンシャルエネルギーは環境、波動関数は人の心情、固有エネルギーは人の心情の度合いとイメージすると粒子の気持ちが分かるかもしれません。それぞれについて説明します。まずはポテンシャルエネルギーですが、量子力学では電場や磁場といった”場”によって変化します。例えば、多体系の電子がつくる電場などいろいろあります。この場は身近なことに置き換えると”環境”だと思います。場も環境も似た言葉なので、区別をつけるのは難しいですが、読者さんが使いやすい方にお任せします。環境と表現すると応用が利くかなと思って使っています。例えば、職場環境とか自然環境とか。量子力学でポテンシャルエネルギーと言われたら環境をイメージしておくと理解が進むかもしれません。

波動関数のイメージ

続いて、波動関数です。波動関数は人の心情と書きました。本来の波動関数は注目している粒子の存在確率を表す関数なのですが、存在確率というやや理解しづらい言葉だと思います。そこで、人の心情とイメージすればもっとも身近になり、存在確率よりは理解しやすいかと思います。実生活は人の心情の方が理解しづらいと思いますが、感覚として「この人といると楽しい」や「この場所にいると心地良い」などそういった感情の種類が波動関数のイメージです。粒子に感情があるわけないですが、「粒子にとって心地良い場所」があったり、「特定の粒子の隣だと落ち着く」という特性があるので、あながち感情という解釈は間違っていないのかもしれません。ただし、この時感情の度合いが分りません。楽しい3、悲しさ1とか数字で表現できたらもっと粒子の気持ちがわかるかもしれません。そこで、固有エネルギーという量を使って、その感情(状態)になったときどのくらいその感情が強いかを計ります。厳密にはどの感情がどれくらいあるかを正確に測ることはできないのですが、居場所によって気持ちの浮き沈みを知ることができます。

シュレディンガー方程式のイメージ

さて、ここまででポテンシャルエネルギー、波動関数、固有エネルギーを身近なことに置き換えることができたと思います。これらを繋ぐのが、シュレディンガー方程式です。シュレディンガー方程式の主張としては「あるポテンシャルエネルギー中に粒子を置いたときにどの場所に粒子が存在することができ、そのときのエネルギーはこのくらいです」ということである。これを置き換えた言葉で言い換えると「ある環境にあなたがいた時にその場所であなたの心情はどのくらい変化し、その心情の量はこのくらいです」ということになります。具体的に考えています。上図のYouと書かれている図を見てください。室内環境だと思ってください。あなたがいる環境は外からのそよ風やエアコンがあったり、知人や他人がいたりといろいろな環境要因があります。そして、あなたは気が合う知人に近づくことで気持ちが高揚していきたり、他人に近づくと人見知りし不安になったりと環境によってあなたの心情が変化します。それが波動関数になり、グラフにしたのが、右図になります。波のようなグラフですが、形がいびつになっていたり、振動の大きさも違います。これは気が合う知人でも嫌なことを言われれば気持ちは沈むし、知人から言われれば他人から言われるよりも浮き沈みが激しくなったりといろいろな変化を含んでいるからです。これは粒子も同じで、電場や磁場が変われば居心地よい場所が変わったり、隣の粒子が急激に移動すれば気持ちが変化します。粒子も人も同じなんですね(笑)。

最後に

なんとなくシュレディンガー方程式のイメージを持つことができましたか?もしイメージを持つことができたら参考書など読んでみて今回のイメージを応用させてみてください。スッと入ってくるところが増えているかもしれません。ぜひ勉強してみましょう!

2023/08/22 J.A

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